そしてよるになりました。二ひきは、ふかふかのくもにのりうつって、まんなかにほしのあるくもにくさりをつけて、ふかふかぐもにもくさりをつけて、二ほんのくさりをつなぎあわせました。そして、二ひきはいびきをかきながら、バタンキューしました。二ひきが目をさますと、あさになって、くさりはちぎれて、わかれわかれになっていました。
二ひきは、それに気づいてもあわてませんでした。チャイチャがわっとさけびました。
「わっ。くものなかにお金がたくさんある」
「え?どこ?」
などと言っていました。
くものなかにお金があるのには理由があります。むかし、くもは人だったのです。そのお金をさわってくもになって、いっしょうそらをとんでいたのです。くもがその話をしてくれて、チャチャとチャイチャは、それがやっとわかりました。くものお金をうめてなんとかしました。
けれども、もっとおそろしいことがありました。二ひきのこやが見えないのです。くもと二ひきがねているときに、風でとばされてしまったのです。こっちは北です。でも、二ひきのこやは南です。そんなことをおもっていたら、チャチャがくもからおちてしまいました。なにもけがはありませんでしたが、こやはありません。
でも、二ひきはいいかとおもっていました。くもからはしごがおりてきました。あんしんしてチャチャははしごをのぼっていきました。てごわい風とたたかいながら….。でも、こやはありません。
そんなうちに、おわかれのときがやってきました。こやがないのでさみしいですね。
第三話も見てください。
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